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ソースコード検索エンジンに潜む危険

ソースコード専門の検索サイト『koders.com』というのが公開されている。

その名の通りソースコード専門の検索エンジンで、キーワードと言語、さらにはライセンス(!)まで絞込みができるサーチエンジン。今のところ16言語に対応していて、ちょっと使ってみたけど今までなかったのが不思議なくらい有用なツール。Googleで同じキーワードで検索をしても引っかかるのはマニュアルページや簡単な紹介ページが多く、生きたサンプルにたどり着くことはあまりなかった。そして、日本でもNamazuの開発者の方が同様なエンジンを開発されている。

開発には常に納期というものが存在するわけで時間も限られてくる(時間のないときに限って余計な邪魔が入る)。そして開発中には調べてコーディングというのがひたすら繰り返されることになるので、実際に生きたソースにさくっと出会えるのは時間の短縮つながる。

職業プログラマとしてプログラムを書いていても、他人のソースコードを読む機会は案外少なかったりする(自分だけか?)。他人のソースを読むことが技術の向上につながるのは間違いなく、ましてやそれが生きた英語のコメントが付けられていれば英語の勉強にもなる。こういったものが認知されるようになればGoogleなどのメジャーエンジンにもそのうち「ソースコード」っていうカテゴリができるような気がする。

ただ、ひとつ怖いこと。こういった生きたソースが簡単に直接参照できるようになってしまうと、ちゃんとした理解なしに動くプログラムが書けてしまう可能性がより増えてしまうのではないか、ということ。常日頃思っていることだけど、開発の際にネットをすごく活用できている人(検索ぢからがある人)には体系的な学習ができない、基礎知識が足りないという人が意外と多いような気がする。これを知っているならあれも知っているはずというのが通用しない。たくさんの「点(知識や技術)」を持っているけれど、それが「線」でつながらない。そういった人が今後さらに増えてしまわないか心配だ。

動作するプログラムを書くのはもちろん大事なことだけど、背景にある技術やプロセスを理解しないままそれができてしまうのはとても危険なことだと思う。体系的に学習すること・できることが今後より大事になってくると思う。