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『チルドレン』

伊坂幸太郎著『チルドレン』を読む。

チルドレン

今年の直木賞候補にもなった小説。というか、この人の本はどれ読んでも間違いなく面白いのでいつどんな賞をとっても不思議じゃない気がする。実際賞とってるし。さわやか爽快テイストなので最後まで一気に読む。

小さな出来事、過去、未来がつながってファニーで支離滅裂な主人公を中心に本当に小さな奇跡の連続が。現実の世界でも、後から思えばあれが今につながってる、そうやって自分を作っていく小さな奇跡が結構起きてるような気がしてくる。

そして、この小説もまた(伊坂作品はいつもそうだけど)、本当に脇役がいい味出してる。この小説では基本的にその脇役の視点からみた主人公というような形で物語が進むので、主人公の支離滅裂さがとてもおかしくてばかばかしくて格好良く見える(でも実際あんな主人公がそばにいたらかなり迷惑…)。

もっと続きが読みたいなぁと思わせる、しばらくなかったそんな作品。 私的直木賞で★★★★★。